Impressions
ABIGOR そして PAZUZU のメンバーによるオーストリアの指輪系エピック・アトモスフェリック・シンフォ・ブラック・メタル・バンド SUMMONING の1999年リリースの 4th アルバム。
イントロに続きいきなり名曲クラスのインパクトを持つ "Long Lost to Where No Pathway Goes" で幕を開ける本作は、シンセによる壮麗なる中世の風景描写を中心に小気味良いメロディック・ギターとくぐもったデス・ヴォイスが J.R.R. Tolkiens の世界を物語るスロー・テンポな楽曲群で構成され、それらは途中驚くほどのメジャー展開を聴かせるサビをも経由しながらまるでサントラのように雰囲気たっぷりに進攻する。
宅録プロジェクト丸出しのセンス=レスなドラム・プログラミングにはチョイと勘弁だが、この独特の世界が奏でる音から感じられる空気の質は明らかに「重要バンド」が発散するそれで、とにかくこのバンドをコレまでその名前しか知らなかったってのはちょいとナニだったなぁ。
確かに同じような旋律が延々繰り返される単調な側面もあるが、逆にこの単調な反復がファンタジックな催眠効果を生むって副作用も。(苦笑)
近日中に 3rd アルバム "Dol Guldur" に挑戦の予定ナリ。
満足度 : 81%