Impressions
ノルウェーのプログレッシヴ・テクニカル・デス・メタル・バンド EXTOL の 3rd アルバム。
あらゆるジャンルに造詣の深そうな大人のプレイが、ジャズ/フージョンの手法をも導入して一切の破綻を見せずに超テクニカルにロックする・・・まさに「技巧派」。
デス・ヴォイスは聞き取りやすい濁声って程度だし、淡白ながらなかなかの上手さを感じるクリーン・ヴォーカルもたっぷりだしで、デスな印象は極めて薄く、全体的には SPIRAL ARCHITECT に通じる自己満足型系変態テクニカル・メタルな印象だ。
魅力的なパートは沢山あるんだけど、楽曲としてのまとまりに乏しくてやや掴み所に欠けるのが難点なのは正直なトコだけど、主にクリーン・ヴォーカルで歌われる美味しい叙情メロディの浮遊感とギタリスト Ole Borud のメッチャ巧い弾きこなしは、リピートを誘うに充分なプラス・ポイント。
不条理に複雑な展開を重ねる楽曲の中で、PINK FLOYD のそれを想わせるアコースティック・バラード #9 "Aperture" の美しさに、タマラなく痺れるね。
そうそう、オフシャルのトラック・リストには、ラストに "Dilemma Inconceivable (Japan Bonus)" って曲が書いてあるけど・・・日本盤出るのかな~?(謎)
(Jul. 09, 2003)
満足度 : 83%