Impressions
スウェーデンの老舗メロディック・デス・メタル・バンド HYPOCRISY の 8th アルバム。
実は、ナニゲにこの HYPOCRISY のアルバムって、ちゃんと買って一枚全部聴くのは初めてだったりするんだけど(祝!脱ヒポ童貞!/恥笑)、コレまで彼らに断片的に接して勝手にイメージとして持ってた「ハッチャけたアグレッション」が抑え気味の本作での整然とした重厚なゴシック風味は、カナリ意外だったかも。
そんな作風だからこそか、上質の暗黒美を孕んだ叙情ギター・フレーズが冷徹に響く #4 "Slave to the Parasites", #6 "The Abyss", #8 "The Departure" といったスロー・チューンのヘヴィなグルーヴがこの身にジワジワと迫ってくる様子に、特に魅力を感じてしまうんだな。
確かに、現時点のメロディック・デス・メタルとしては即効性に欠ける嫌いのある地味めのサウンドではあったけど、そして Peter Tagtgren (g,vo) のカリスマティックな歌唱を含むベテランならではの経験が醸し出す風格/貫禄が生むある種の「説得力」に翻弄される心地良さには、ホント「さすが!」と唸らされるばかり。
(Mar. 29, 2004)
満足度 : 83%