Impressions

EPICA / The Divine Conspiracy (2007)

投稿日: 2007/11/20

オランダ産シンフォニック・ゴシック・メタル・バンド EPICA の3rdアルバム。

これまでの EPICA の作品は、その尋常ならざるクオリティの高さをまざまざと認識させられながらも、美貌の看板♀シンガー Simone Simons 嬢 の歌唱の未熟な危うさと装飾に気を遣いすぎた骨格の脆弱さが“まぁまぁボチボチ”な印象を生んでいたけれど、嬉しいことに本作はそんなモヤモヤを一気に払拭する快作となった。

ジャケでのおヌード頂戴サービスにペタ悶えス!!な Simone タン の歌唱の見事な成長っぷりにニンマリさせられるのもモチロンなんだけど、ここにきて各楽曲にメタリックかつキャッチーな「芯」が急激に芽生えてきたのがとにかくデカい。柔らかな叙情がゴシカルにドライヴするリーダー・トラック #5 "Never Enough" に代表される各曲は、交流の深い KAMELOT に通じるダークな叙情ドラマティカを注入されて、ファウンダー Mark Jansen (g,vo) の元バンド AFTER FOREVER に一層近づいたようなバランスの良さを見せているのが凄いわ。

適所で大きくフィーチュアされた Mark のグロウルと、ゲスト・ドラマー Arien Van Weesenbeek (dr/GOD DETHRONED) によるドラマー不在の穴を埋めるだけに留まらない強力なドラミングが齎す「メタルならでは」のアグレッションも心地良く、プロデューサー Sasha Paeth の手による雄大なる壮麗オーケストラル・アレンジも、これでこそ生きてくるってものだ。

ただ・・・75分はちょっと長過ぎるな・・・。(汗)

 (Nov, 13, 2007)

満足度 : 86
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