Impressions
国産シンフォニック・ドラマティック・メタル・バンド GALNERYUS のデビュー・アルバム。
以前からデモは聴いていたが、デビュー・フルレンス・アルバムとなるこの作品でここまでクオリティを上げてきたのにはチョイと驚かされたデス。
その悶絶度の高いエピック・テイスト満載の欧州型正統ヘヴィ・メタルは、若干22才の注目ギタリスト Syu による泣きの強いギターのテクニカル&センスフルな構築美を中心に HELLOWEEN 世代以降の若い感性で骨格を組み上げたもので、欧州メタルに食指が動きがちなオレ的には即効性抜群。
バロックなシンフォニーがリードする泣きのイントロダクション #1 "Meditation for the Saga" からシンフォニックに疾走する #2 "Struggle for the Freedom Flag" の強力な流れには、一聴してマジで犯られたわ。
強靭さと伸びやかさを持ち合わせたなかなか魅力的な歌声を聞かせるシンガー Yama-B は、現存の国産バンドのシンガーとしては充分過ぎるレベルで洋風テイストの保持に貢献しているとは思うけど、Daniel Heiman (LOST HORIZON) を意識したのかどうかわかんないけど低音のドスの利かせ方のわざとらしさが、気になりだすとスゲー気になってくる。本作中最もポップ&キャッチーな #8 "Child of Free" で聴ける中高音あたりのナイーヴな歌唱がかなりイイ感じなだけに、そのあたりが惜しい感じだな。
とにかく、DEEP PURPLE~RAINBOW~Yngwieという系列にある「老人メタルの呪縛」から逃れたこういうバンドがメジャーから出るってのは、ホント頼もしい限りッス。(^^) 次作も超期待!
(Oct. 24, 2003)