Impressions

CITRON / Absolute (2001)

投稿日: 2001/12/20

LANA LANE でのプレイが知られる L.A. のギタリスト Niel Citron の 2nd ソロで、彼は自身のファミリー・ネーム CITRON をバンド名として冠してきた・・・が、中身の方は彼の多彩なギター・プレイ満載のインストゥルメンタルで、バンドっぽさは希薄。ま、どうでもいいか。
本作の制作にも関わっている Steve Vai に通じる、プログレッシヴでありつつ暖かな感触のストレンジな楽曲群は、エスニック・テイストやヘヴィなグルーヴなど様々な表情を見せていて、それぞれの楽曲テーマとなる骨格にセッション・ギタリストとしての経験の豊富さが物語る引出しの多い「ワザ」を駆使ながら、骨太さと繊細さを同居させた生々しきタッチで情感を綴るソロ・プレイで全体の色彩を一つにまとめ上げている。
楽曲的にはオレ的にあんまり引っ掛かってこない物が多かったんだけど、「妙な帽子を被った Sammy Hager」(汗)ってな風貌からは想像もつかない絶妙なトーン・コントロールが見事なテクニカル&エモーショナル・プレイの情感描写はさすがで、"Miss, Miss, Merrisa" 等の泣き系の曲での煽情力はなかなかに魅力的。
楽曲の中でバッキングの一部として人声を所々に配したのも、無機質な風合いを感じさせがちなインスト作品に於いて十分な潤いとなっているのも悪くない印象だね。

満足度 : 73
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