Impressions
FLESHGOD APOCALYPSE / Agony (2011)
投稿日: 2011/09/20
イタリア産シンフォニック・プログレッシヴ/ブルータル・デス・メタル・バンド FLESHGOD APOCALYPSE の2ndアルバム。
いやはやコリャ凄まじいインパクト! ブルータリティ満点の怒涛の猛速ブラストと気高い欧州浪漫に満ちた荘厳オーケストレーションが濃密に高速回転する“BIOMECHANICAL meets DIMMU BORGIR”とも喩えたくなる極上の混沌世界は、無慈悲な暴虐風味と壮麗な美しさが神バランスで鬩ぎ合う圧巻の完成度を誇っている。
暴虐なアグレッションを終始噴出させつつ、専任ピアノ奏者を大きくフィーチュアしてまさに「イタリアらしい!」と思えるアーティスティックな優美さを演出していくその手腕は実に見事で、さらにはギター・パートの評価にやや偏重気味な当サイト的には(笑)ギタリスト Cristiano Trionfera による超絶ネオ=クラシカル・プレイの悶絶度の高さも特筆に値するという、あまりにも濃すぎる一枚ッスわ。
冷静に聴けば楽曲のパターンは少なめだし、最初から最後までとにかく超ハイテンションでややメリハリに欠けるし、ベーシストが歌うノーマル声パートもライヴでは絶対再現できなさそうだし(苦笑)・・・というネガティヴ・ポイントも目に付くっちゃあ付くけど、それらを帳消しにする只ならぬ独特の魅力が容赦無く迫り来る感じ。
ま、百聞は一見に如かず。超弩級の衝撃を受けた名曲レベルな #5 "The Violation" のPVをご覧あれ・・・ってことで。
前記の悶絶ネオ=クラシカル・ギターとシンフォニーのバランスが本作よりもずっと良好・・・との噂も高い2009年リリースの1st "Oracles" も早急に入手せねばなるまいて!
満足度 : 92%