Impressions
「川崎の ANNIHILATOR」の異名をとる VANGUARD の結成以来9年目にして初のフル=レングス・アルバム。
現在の VANGUARD は事実上バンド創始者 Junichi Uchida 一人のプロジェクトで、本作でもシンガーに迎えた MAELSTROME の Makoto Miyao が歌うヴォーカル以外のすべてのパートを彼が担当する形で作り上げられている。
センス全開のテクニカル・ギターの縦横無尽なアレンジメントとクサさの少ない明快な歌声が爽快に跳ねる切れ味鋭い軽やかなパワー・メタルは、その異名どおり 2nd から 3rd の頃の ANNIHILATOR に傾倒したスタイル。中でもウェットなメロを孕みながら穏やかに疾走する "Once in a Lifetime" はイイ曲やねー。
ダイナミズムに欠けまくる打ち込みドラムとスッカスカなプロダクションが聴き続ける気を削ぐのが難だが、そんな音質云々を抜きにして音楽自体から漂ってくる、日本産であることを感じさせないその独特の乾いた感触はこれまで聴いた国産バンドの中で異質のもので、マジでちゃんとメンツ集めてやったら面白いことになるのでは?・・・と思わせる何かがあるな。
ぜひちゃんとバンドとして活動して欲しいっス。同じ川崎市民としても。(苦笑)
って、「川崎の」「神奈川の」ってゆーの、イマイチぢゃないッスか?「日本の」でいいじゃん。
満足度 : 79%