Impressions
フレンチ・ハイ=テック・メロディック・メタル・バンド MANIGANCE の2ndアルバム。
達観の域に達したかの高レベルな技量によって奏でられる歌モノともいえるメロディックなヘヴィ・メタルから、どこかフランスらしいハイソにな気高さを感じちゃうってのは、きっと先入観に違いない。(笑)
ただ、そのお上品な佇まいからは物足りなさを感じてしまったのもまた事実で、Francois Merle (g) と Florent Taillandier (key) の明らかにワールド・クラスのプログレッシヴ&ネオ=クラシカルな技とセンスを、Marc Duffau (b) & Daniel Pouylau (dr) のリズム隊による強靭な手数がサポートする洗練された楽曲が、数多くのパートで聴かれる悶絶フィーリングからすると意外なほどにこの耳を素通りしていく感じ。
そんな風にネガティヴに感じ出すと、キャッチーなメロディを溌剌と歌いあげるシンガー Didier Delsaux の主役感バリバリの強力な歌唱も、どことなく一本調子に聴こえてくるから不思議なもんだ。(汗)
と、現時点では良作だと判りつつもややのめり込めないでいるんだけど、ボーナス・トラックの名曲カヴァー #12 "Future World" が違和感無くハマる程に全体的に PRETTY MAIDS に準じた雰囲気を感じ取れる、非常に魅力的な一枚ではあるのは間違いないと思うよ。
(Jan. 26, 2004)
満足度 : 83%