Impressions

VHÄLDEMAR / I Made My Own Hell (2003)

投稿日: 2003/12/20

スペイン産メロディック・スピード・メタル・バンド VHÄLDEMAR の 2nd アルバム。

シンガー Carlos Escudero が唸る Kai Hansen meets David DeFeis ってな風合いの荒々しいヘナチョコ漢歌唱と、ギター・プレーヤ Pedro J. Monge が激しい押しの強さで弾きまくる Yngwie 系ネオ=クラシカル・ギターが、お互い無遠慮に自己主張しあう雄々しきパワー・メタルには、前作同様にメタル魂を揺さぶられること必至。

でも、ダミ声とネオ=クラシカル・ギターを乗せてドカドカと豪快に疾走するこのメタリックな音像、前作を聴いた時にも「この雰囲気、誰かに似てるよなぁ…?」と思いつつ全然思い出せなかったんだけど・・・やっと今思い出した! DR. MASTERMIND だ!

というように、ここで聴ける楽曲内でのギターのバランス(音的にもプレイ的にも)は、往年のB級ギター・ヒーロー物を思い出させるな。しかもこの「粗さ」は、Shrapnel ってゆーより Leviathan 系。(ってことは FIREWIND が目下の最大のライバルなのかも!?/苦笑)

そんなギター中心の音作りではあるけど、現代の欧州疾走メタラーらしくエピック&ファンタジックな味わいも当然持ち合わせていて、GAMMA RAY を髣髴させるキャッチーな勢い満点のメロディには、すげーライヴ映えしそうな魅力あり。

しかし不思議なのは、明らかに Kai Hansen より更にダメダメな God Voice なのに(汗笑)、気にならないこと・・・ってか、逆にこのダメさが生む失笑が、いつの間にか快感に変わっちゃう・・・みたいなね。(笑)

とにかく、全編を支配するこの馬鹿馬鹿しいまでの熱さは、街を歩くメタラー同士で目が合うと、ついつい「ヴァルデマァーーールッ!!」という挨拶を交させてしまう程に強力だ。(嘘)

 (Dec. 04, 2003)

満足度 : 83
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