Impressions
HELLOWEEN の通算11枚目となる本作は、なんと初期の名作 "Keeper of the Seven Keys" の名を継ぐという暴挙(笑)に出た2枚組仕様の大作。
タイトル的に守護神伝シリーズに名を連ねてはいるものの、ストーリー的には決して続編ではない「世界観を引き継いだ新章/外伝」というポジションで、内容的にも Disc1-#1 "The King for a 1000 Years", Disc2-#1 "Occasion Avenue" という2曲の10分超の大曲を擁するという構成上の特徴以外には特に明確な共通点は見当たらない、近作の路線を踏襲したものだ。
相も変わらず、Andi Deris の超ダルダル歌唱や完全にネタ切れ&勉強不足なソング・ライティング/アレンジの「浅さ」にゲンナリさせられたりはするんだけれども、疾走パートは満載、Michael Weikath & Sascha Gerstner のツイン・ギターは充実、Markus Grosskopf のベース・ラインは初期ライクに大きくフィーチュア・・・と、今回の冠に因んで「ファンの求める HELLOWEEN らしさ」を封入しようとした意欲の現われが顕著な楽曲群の出来は、決して悪くはない感じぢゃん?
聴き込むほどに長さを感じさせない良質の聴き応えが伝わってくる前出の大曲2曲も好きだけど、なぜか LILLIAN AXE に通じる雰囲気を持ったハード・ロック・チューン #3 "Do You Know What You're Fighting" が今んトコ一番のお気に入り。新加入の Dani Loeble (ds/ex-RAWHEAD REXX) のパワフル&ダイナミックなプレイにも耳が惹かれるデス。
(Nov. 01, 2005)