結成25周年を迎える老舗国産メタルバンドAZRAELによる前作から約9年ぶりとなる通算5作目。
ツインギター＋キーボードを擁する6人組の体制は、前作からの長いスパンの間にギターの片割れとベースが交代している。がしかし、そのメロディックな佇まいは嬉しくなるほどに揺るぎなく、看板シンガーAKIRAの超絶ハイトーンを中心にどこを切り取っても彼ららしさが顔を出す力作となった。AKIRAの歌声が経年と経験の両面からこれまでになく聴きやすい柔和さを得たことと、魅惑のスピード・チューンが多くも決してそれだけに頼らぬ幅広さを得たことで生まれた、メロハー的とも言えるメロウな風合いもナイス。