Impressions
POVERTY'S NO CRIME / One in a Million (2001)
投稿日: 2001/10/20
ジャーマン・プログレッシヴ・メタル・バンド POVERTY'S NO CRIME の 4th アルバム。
パッと聴き日本人にはイマジネーションの沸かないその奇妙なバンド名と、1st & 2nd のジャケの酷さ、そしてそれらを以前にちょい聴きした時の「まぁまぁ」って印象からオレ的にはイマイチ馴染みの薄いバンドだったけど、ふと立ち寄った CD 店の試聴機に入ってた本作を聴いて仰天。メチャクチャいいバンドになってるぢゃないですか!
DREAM THEATER を手本としながらも正統派ヘヴィ・メタルのエネルギーと判りやすさは決して忘れず、さらに現代ユーロ・ポンプの優美な響きをも感じさながら思慮深く進行するプログレッシヴ・メタルは、ややジャリジャリ感のあるギター・リフの音色が全体を覆うクオリティの高さのなかでは少々気になるものの、同じドイツという目で見るのならば VANDEN PLAS に比肩しうるポテンシャルを実感させる。
シンガー Volker Walsemann のクリアなハイ・トーンを中心に端々にストロングなダーティさを効果的に滲ませる安定した歌唱と、ギタリスト Marco Ahrens の弾く各所で評されている通りの IRON MAIDEN ライクな戦慄の哀愁ハーモニーの即効性も高く、その両者の丁寧なメロディが発散する叙情がたまらなく魅力的だなー。泣き度高し!
ボーナス・トラック扱いの RUSH のカヴァー "Distant Early Warning" もハマり!
満足度 : 87%