Impressions

SIEBENBÜRGEN / Plagued be Thy Angel (2001)

投稿日: 2002/01/20

白塗りの立ち姿がなんとも凛々しいスウェーデン産ドラマティック・メロディック・ブラック・メタル・バンド SIEBENBURGEN の、オパーイなジャケも美味しい 4th アルバム。
その邪悪な出で立ちと相反するオーソドックスなパワー・メタル的手法で構築される「落ち着きがある」とさえも言える堅実な音像が、キーボードによるシンフォニックなアレンジに頼り切らず2本のギター&アコースティックギターそして女声のアンサンブルがドラマを組み立てるというのが他の多くの北欧ドラマティック・ブラック勢と意を異にする・・・ってのが SIEBENBURGEN ならではの味わいなんだよね。
ただ、カッチリと角張ったエッジに満ちた楽曲的には充実の内容を誇った前作 "Delictum" に比べて明らかに決め手に欠ける感があり、そうなってくると充分に叙情的でメロディックなギター・ワークの潤いの足りなさとか、リズムの突進力やヒットのアタックの心地よさとは裏腹にフィルでは16分で4つずつタムを廻すしか能がないドラムの単調さとか、押し潰した低音デス・グロウルの迫力の欠如とかが急に気になってきたりして。
そうは言っても、この SIEBENBURGEN というパッケージとしての威厳すら感じさせるクオリティの高さには実際にアウトプットされる音楽そのもの以上の満足感を得られる「何か」があり、何故だか悪い印象を持ち難いんだよね。不っ思議ぃ。
ボーナス・トラックの JUDAS PRIEST のカヴァー "Jawbreaker" は・・・ボチボチでんなぁ。

満足度 : 75
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