Impressions
スウェーデン産新鋭メロディック・メタル・バンド DIONYSUS(って、こっちは韓国のじゃないっすよ!クサレ辺境メイニヤの方々!/笑)が、天才 Tobias Sammet をプロデューサに迎えて放つデビュー作・・・・ってゆーかギタリストが元 NATION の Johnny Öhlin なんだよっ! Welcome baaaaaack! Johnny!
Johnny の他、彼の NATION での盟友 Nobby (B)、SINERGY の創始メンバー Ronny Milianowicz (Dr)、元 TREASURE LAND で 現 STORMWIND の Kaspar Dahlqvist (Key)、そして Luca Turilli のソロでの好演が耳に新しい欧州メロディック・メタル・シーン屈指の実力派シンガー Olaf Hayer (Vo/彼だけドイツ人) というマニアックな編成のメンバーが演っているのは、実に高品質な欧州系メロディック・メタル。
そんな現在の欧州では王道とも言える路線でありながら、DIONYSUS のサウンドは他とは明らかに異なるフィーリングに満ちている。最近の新世代欧州メロデイック・メタル勢のどれにもネオ=クラシカル風味は多かれ少なかれ配合されているけど、本作にたっぷりと封入されているネオ=クラシカル・パートから感じられるのは、それらとは一味も二味も違うまさに「伝統的北欧メタル」の気高き血統。
その理由はやはり Johnny Öhlin の存在なんだよな。そのセンス溢れるフレージングの妙は、この数年間の潜伏期間におけるブランクによる影響は皆無・・・それどころか更になるツボをつく程に老獪に研ぎ澄まされていて、マジでタマンないッスわ。
悲愴感に満ちたながらもキャッチーな #4 "Pouring Rain"、A.O.R. な煌きをも感じさせる叙情バラード #7 "Don't Forget"(Olaf Hayer のマイルドな歌唱が見事!!)、ヘヴィ&メロウそしてクラシカルな #8 "Walk on Fire"、EDGUY 風味も盛り込みながら明快に疾走する #10 "Loaded Gun"、ある意味 CONCERTO MOON な(苦笑)コテコテ様式チューンであるボーナス・トラック #11 "Key into the Past" など、楽曲的にも微妙なポイントで絶妙なコード・チェンジを見せる NATION テイストが感じられるナイスなモノが多いのが嬉しいね。
ってか、まずは「Johnny Öhlin 帰還!」って事実だけで万々歳!