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BESEECH / Souls Highway (2002)

投稿日: 2002/04/20

1998年にリリースした奇跡のデビュー盤 "...from a Bleeding Heart" で独特のウェットな極上耽美世界を聴かせていたこのスウェーデンの BESEECH には当時「世界で最もロマンティックな漢系ゴシック・メタル・バンド」という形容を冠していたが、そんな90年代後半に美醜渦巻く耽美さを誇っていた欧州ゴシック・メタル勢のうちの多くが世紀の移り変わりと共に次々とアンビエントなポップ色を増していった結果、「ロマン」というキーワード的にはこの BESEECH の際立ちは徐々に薄れていったように思う。
が、その後 2nd アルバム "Black Emotions" を経てレーベルを Napalm に移しての本 3rd アルバムにおいても、この BESEECH が持ち合わせている「ロマンティック・ゴシック」たる本質は、実は些かも緩いではいない。
このバンドも前作以来やはり周りと同様に時流に寄り添う姿勢を見せてはいるが、ディープな低音ヴォーカルに女声が絡む哀愁のヴォーカル・メロディを重視した独特のサウンドは健在。ポイントを巧く押さえたキャッチーな楽曲は、ヘヴィさとそれに相対する耽美さがそれぞれの質をこれまでよりやや現代的な方向にシフトさせながらも、流行のフィンランド系ノリノリ哀愁ゴシックとは全く異なる進化の過程を見せている。
本作からメインの男性シンガーが Erik Molarin(てんびん座/オレと一緒・・・ってどーでもいいな/汗)に替わっているが、声質こそ異なるもののその低いレンジでの艶やかな歌声がこの BESEECH の世界によくマッチした好人選。そしてもう一つのトピックは、3作目にして初の女性シンガー Lotta Hoglin ちゃん(水がめ座)の正式メンバーへの招聘だ。これまでの作品でも要所要所で楽曲の肝となっていた女声だが、本作での単なるアクセントに留まらない大胆な女声の導入は「女声ゴシック」とさえ呼べそうな雰囲気も呼び込んでおり、ここに来て今後のさらなる展開への期待も出てきた感じ。

・・・と BESEECH を愛する自分を納得させようと色々書いてみましたが、うーん、古城に住まう貴族の如き中世の衣装に身を包んだメンバーによる 1st 当時のあの耽美さが希薄なのは・・・やっぱ残念・・・。コレはコレで決して悪かないんだけどね。

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