Impressions
VIRGIN STEELE / The House of Atreos Act II (2000)
投稿日: 2000/12/20
何の疑問もなく欧州出身バンドのような気がしてるアメリカン漢バカ=メタル VIRGIN STEELE の、ストーリー上では前作の続編に当たる新作は「濃すぎ」(苦笑)の2枚組で登場。
キーボードを巧みに配しながら、限りなく大仰でドラマティックに展開する実直ヘヴィ・メタル・オペラは、これまで同様の凄みに満ち溢れている。
VIRGIN STEELE の良いところって、欧州的な勇壮なる漢らしさを湛えつつも、常にアメリカのバンドらしいキャッチーさを忘れないところなんだよな。泣きのバラード "Arms of Mercury" なんて、すげぇポピュラリティあるし。
ただ、とにかく長いんで、最後まで持続できるかどうかが評価の分かれ目かなぁ。正直ちょっと冗長で聴き流しちゃいがちな部分も感じるし。
それにカリズマシンガー David "The Lion" DeFeis の、「パワフル・ウィスパー」とでも喩えられよう空気が抜けたような囁きや、頻発する「ゥギャァ」ってな独特の薄っぺらいシャウトも相変わらず気になる。
が、そこかしこに顔を出すその印象的なメロディック哀愁フレーズの数々には、しばしばグッと来ることウケアイだけどね。
満足度 : 82%