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KORPIKLAANI / Voice of Wilderness (2005)

投稿日: 2005/02/20

フィンランドの森深くに棲む乱痴気フォーク・メタル7人衆(現在は専任アコーディオン奏者を加え8人衆らしい)KORPIKLAANI の2nd アルバム。

前作のリーダー・トラック "Wooden Pints" の P.V. を歴史的名(迷?)P.V. たらしめた、山小屋からひょっこり飛び出るや操り人形の如く謎の脇腹ポジションでヴァイオリンを無表情で奏でる Hittavainen (fiddle, pipes, etc.) と地面に据えた太鼓を渾身でアホのように鬼打撃し続ける Ali Maatta (percussion) らのファニーな爆笑天然パフォーマンスは、この KORPIKLAANI の知名度を一気に上昇させる反面、確実に「ネタバンド」としての認識をも植え付けていたと思う。

が、本作を聴いてビックリ! 芳醇な生楽器が響く古来の民謡フレーヴァーを猛烈に疾走するヘヴィ・メタルに完全に融合させた独特のサウンドは、整合感と鋼度を共にフル・チャージさせ驚くほどに大成長。その意外なほどのクオリティの高さは、輸入盤ヲタ向けのマニアックな存在だったバンドの立ち位置を一気にフォーク・メタル・シーン(狭そう~/苦笑)のトップ=ビルにまで駆け上がらせるかの、これまでの色物的見方を一笑に付す充実っぷりだ。

物憂げなヴァイオリンがエネルギーたっぷりのアグレッシヴな爆走をリードするオープニング・チューン #1 "Cottages & Saunas"(邦題:"サウナでひとっ風呂")、悶絶アンデス系哀愁フルートに昇天の激走インスト #4 "Pine Woods"(邦題:"魔の森に立ち向かえ!")、アコーディオンの哀しき音色が耳に焼き付いて離れない #6 "Native Land"(邦題:"大自然って気持ちいい")、そして♪アヤ~ヤヤァヤァ!の絶唱が木霊する代表曲たる名曲 #7 "Hunting Song"(邦題:"「狩り」こそ漢の宿命")など印象的な楽曲テンコ盛りなこのならず者どもの酔いどれ疾走メタル・パーティは、ダミ声ながらしっかりと旋律感を保持した Jonne Jarvela (vo,g) の無骨な山賊歌唱が人間の本能に訴えかけるプリミティヴなリズムに乗って作り出す、完全に参加型のキャッチーなフックがなんとも魅力的。

そしてやっぱり、この KORPIKLAANI のキー・マンは Hittavainen その人だとも痛感したね。彼が飄々と振り撒く本格的にフォークロアなトラッド・テイストの、“泣き派”としてはどう考えても放って置くこと不可能なただならぬ哀愁ったら・・・ンモ~、メッチャ心地よいの一言ですわ。

ってな感じで、「ねぇねぇ、“フォーク・メタル”ってどんなのぉ?」って一般ギャルに甘え声で訊かれた時には、迷うことなく本作をお手本として提示するですよ。さすれば、来日公演時には一緒に Hittavainen! Hittavainen! と喉が枯れるまで連呼しながら輪になって踊ってることは必至っしょ。おぉ、なんて素敵なエクスタシ~。

 (Feb. 10, 2005)

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