Impressions

SOILWORK / A Predators Portrait (2001)

投稿日: 2001/02/20

前作 "The Chainheat Machine" で、激烈なブルータル・メタルとクラシカルな憂いを見事に融合した姿をみせてくれた SOILWORK が、自らの立ち位置をさらにまた一歩高みに進めた感のある力作。

精密な重火器の内部構造を思わせる、複雑に構築されつつも整然と突進する切れ味の鋭いデスラッシュの爆走と、ギターフレーズが絞り出す美しく官能的な香りとの結合を DNA レベルで試みた結果アウトプットされたのは、決してメロメロに泣き崩れることのない硬派なメロディック・エクストリーム。

マーシナリーなヘヴィネス系の独特のグルーヴも備えていて、聴いているうちに、案外アメリカでもイケるんじゃないかと思えてきた。

Peter Wichers & Ola Frenning のギターコンビは、始終 Amott Bros. を髣髴させるテクニカル&エモーショナルなフレーズを紡ぎ続け、表現力溢れるデス・ヴォイスがカッコ良すぎで、そのうえなかなか様になったハートウォームなコーラス・ハーモニーまで聴かせるシンガー Björn "Speed" Strid が怒りを吐き出す様はこれまで通り ARCH ENEMY 的ではあるが、場面転換を多用せずメロディを自然に練り込んでゆく術に長けているのは、実はこちらかも。専任キーボードプレーヤの存在もデカく、仄かなプログレッシヴ風味の露出に一役買っている。

満足度 : 88
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