Impressions
DRAGONLORD / Black Wings of Destiny (2005)
米産シンフォニック・ブラック・メタル・バンド DRAGONLORD の 2nd アルバム。
かの TESTAMENT で成功を手中に収めた Eric Peterson (vo,g) 自身が「北欧シンフォ・ブラックこそ神の音楽!」と叫ばんばかりに Steve Smyth (g/NEVERMORE, ex-VICIOUS RUMORS), Jon Allen (dr/SADUS, ex-TESTAMENT), Lyle Livingston (key/ex-PSYPHERIA), そして離脱した Steve DiGiorgio (SADUS, TESTAMENT, etc.) の後任 Derek Ramirez (ex-TESTAMENT)・・・というやっぱり TESTAMENT 人脈なメンツと共に描くまんま北欧ブラックな壮麗邪悪メタルの完成度は、今回もギザ高ス!!
なんつっても、本作の最大のポイントは・・・気合の入った白黒コープス・メイクっしょ!(嬉笑…だがマジ) 豪胆なブラスト・ビートとメロディックな正統メタル展開の落差から生まれるカタルシスを禍々しくも冷たい煌びやかなオーケストレーションで包んだ、DIMMU BORGIR 風味に米産らしいマッチョなアタック感を加えたドラマティックなサウンドに、その素晴らし過ぎるヴィジュアルが“本気度”を芯まで染み込ませている気がするんだよね。
Eric Peterson がヒステリックなイーヴォー・ヴォイスの合間にノーマル・ヴォイスでメロディを綴る場面が増えた堂々たる楽曲は、Steve Smyth の魅惑のクラシカル・センスが炸裂する #3 "Revelations", #6 "Mark of Damnation" にウルトラ悶絶したりするんだけど、裏を返せば Steve の活躍が明らかに伝わる場面がその2曲止まりだっちゅーのが少々物足りなかったり。。。
神バンド MERCYFUL FATE の #9 "Black Funeral"(ナイス選曲!)、THIN LIZZY の #10 "The Emerald" という2曲のカヴァー・ソングを含めてもたったの44分半のランニング・タイム・・・という食い足りなさもチョイト勿体無い感じだよなぁ。
(Nov. 13, 2005)