Impressions
CLOUDSCAPE / Cloudscape (2004)
投稿日: 2005/05/20
ALYSON AVENUE, SHIVA のメンバーも在籍するスウェーデン発の新進プログレッシヴ・メタル・バンド CLOUDSCAPE のデビュー・アルバム。
大きくフィーチュアされた豊潤なメロディを含んだテクニカル・プレイ(テクはやや甘めだけど)を弾き出す2人のギタリストをはじめ、達者な演奏陣による大胆な展開がスリルを催すプログレッシヴな装丁に包まれてはいるが、明快な旋律がパワフルな回転力に後押しされて疾走する音像は“メロディック・パワー・メタル”と呼べるもの。
この CLOUDSCAPE の最大の宝だと思えるのは、シンガー Michael Andersson の骨太かつエモーショナルによく伸びるパワー・メタル・ヴォイス。第一印象が「おぉ、Yngwie のバンドに似合いそう!」という堂々たる歌唱は、本作をデビュー作とは思えない上質さに満ちさせているな。プログレッシヴ&メタリックな雰囲気の中でしっかりと歌モノである主張を放射するその姿は、LION'S SHARE に近いかも。
プログ・メタル黄金率な王道7拍子チューン #7 "Everyday is Up to You" らの印象的な楽曲もありつつ、全体的にはパターンが少なめなやや地味ぃな流れになってしまっているのが惜しい感じだけど、もっと聴き込んで行けばいい所が沢山見つかりそうな気配はアリ。
ボーナス・トラック(過去のデモ音源?)#13 "Inferno" が場違いなほどネオ=クラシカルなインストなのが笑える~。
(May 21, 2005)
満足度 : 82%