Impressions

SEAR BLISS / Glory and Perdition (2004)

投稿日: 2004/10/20

ハンガリー産メロディック・ペイガン・トロンボーン・ブラック・メタル・バンド SEAR BLISS の 5th アルバム。

3rd "Grand Destiny" のあまりの不甲斐なさが購入を躊躇させつつも(4th は未聴)、邪悪な三人衆が累々たる死屍の上でホルンを吹き鳴らす様を描いたアート・ワークが内容を如実に表していそうな予感がして一か八かで GET してみたが、コレが見事に大正解の巻ぃ。(嬉) イマサンな内容が残念極まりなかったその 3rd の悪夢が生んだ諦めにも似た気持ちを吹き飛ばすことに成功した快作だコリャ。

確かに、ココには名盤 "The Haunting" で聴けた超テクギタリスト Victor max Scheer (脱退済) による情感豊かな泣き泣きの超絶スピード・プレイは無いが、それを十分にカヴァーする要素がたっぷりと感じられるのが嬉しいんだよね。

DISSECTION にも通じるドラマティックさを兼ね備えた怒涛の哀愁ブラストが邪悪に荒れ狂うペイガン・ブラック・メタルに、トロンボーンの♪ポワヮァ~~~♪ポワォ~~~ゥってな哀愁の響きが、控えめながら効果的なシンフォ・アレンジと好バランスで併走しながら良質のフックとして終始鳴り渡り、ピアノが絶望的に響く辺境バンドならではの荒涼感を醸し出す様は、何をどう考えてもバッチグー。(死語)

整合感もバッチリなハイ・クオリティな音像の中で、各楽器が見事に自己を主張しながら緩急たっぷりに聴かせどころを際立たせているその心意気が伝わってくるのもオイシイです。

 (Oct. 07, 2004)

満足度 : 87
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