Impressions
SEAR BLISS / The Haunting (1998)
投稿日: 1998/12/20
これが話題の(って何処で?/笑)ハンガリー産「トランペット=デス」!
地を這うヘヴィ・リフ、ピアノ・オルガン・ストリングスをはじめとするカラフルで重厚壮麗なシンセサイザ・・・時に疾走をも辞さぬテクニカルで難解なパートを孕みながら、脈打つ哀愁の旋律がひたすら荒涼とした暗黒世界を演出する雰囲気満点のゴシック/ドゥーム寄りのメロディック・デス・サウンドの上を ♪ぽぉぅゎぁあ~~ と哀しげに響くトランペットの独特の息遣いが、何~んとも切ない気分にさせてくれる。
また、超絶なスピードプレイを情感豊かに決めまくる泣き泣きの超テクギタリスト Victor max Scheer のセンスはこの手のジャンルの中ではピカイチ。トランペットとキーボードを操る Gergely Szucs と共に紛れも無くこのバンドの最大の財産だ。
ヘヴィネスとロマンティシズムのバランス、そして随所に見え隠れする70'sロック的解釈&プレイが AMORPHIS を想起させるが、この SEAR BLISS からはそれだけではないオリジナリティを確実に体感することができる。
やや奥まって迫力不足の録音やシンガーの凄みの足りないデス・ヴォイスなど、確かに現段階では至らぬ点も目立つが、次作、もしくは数作後にはとてつもない歴史的名作を創ってくれそうな予感がする注目のアーティストだ!
・・・トランペット云々を抜きにしても、結構イケてるって感じ。(^^)
満足度 : 85%