Impressions

VIRGIN STEELE / Invictus (1999)

投稿日: 1999/01/20

VIRGIN STEELE といえばギタリスト Jack Starr を擁していた頃の名作 "Guardians of the Flame" の印象から、未だに「様式美的HR」のイメージがある。そして随分前の "Life Among the Runs" での惨劇を最後に今日まで疎遠になっていた。
ところが星の数ほどの作品が 1998 年にリリースされた中で、多くの方がこの VIRGIN STEELE の新作である本作 "Invictus" を TOP10 に推している(中には BEST of 1998 として挙げている漢な方も!)ではないか! こりゃパスできませんわよねぇ。
一聴して、支持者の多さが確かに納得できた。大仰でドラマティック、そしてヘヴィ&パワフルでありながら叙情に満ちたメロディックさが光るという、まさに「ヘヴィ・メタル」を見事に体現した希有なサウンドは、メタル魂に火を付けることウケアイ。
楽曲の出来も良く、ウェットな叙情風味がフィーチュアされている分、現状の本家 MANOWAR よりもポイントが高いとさえ感じる程。中でも勇壮な旋律が迫りくる "Sword of the Gods" とラストを締める10分を超える一大叙事詩 "Veni,Vedi,Veci" の圧巻さがお気に入り。ここまでキーボード装飾を駆使してリリカルに責めて来るとは、全くの予想外だ。
しかしやはり気になるのはシンガー David DeFeis の歌声。唄うべきところでは情感漂う「艶やか」とまでいえるナイスな歌唱が出来るんだから、Eric Adams (MANOWAR ) を思いっきり弱々しくしたような「ゥギャァ」という喚きに歌詞を載せた耳障りな唱法を改善すれば、文句なく大飛翔すると思うんだけどなぁ。(99/01/06)

満足度 : 86
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