Impressions
スウェーデンのシンフォニック・プログレッシヴ・ポンプ・ロック・バンド KAIPA の通算 8th アルバム。
オープニングの #1 "The Dodger" のイントロにていきなりのテクニカルなアンサンブルの生々しい急降下に高まった気分が、その直後の暖かな空気に癒されて穏やかに変化してゆく心地良さに触れた瞬間、「買ってよかった♪」という安堵感が身を包んだね。
復活して3作目となる本作も、前2作と同路線のファンタジックなポンプ・フィーリングに満ちたまさに KAIPA 印ど真ん中としか言いようがない作風なんだけど、これまでと比較してよりアートな起伏の幅を広げると同時に「ロックのコシ」も増した気もするかな? Patrik Lundstrom (♂vo) とAleena 嬢 (♀vo) による歌唱パートの端々に、QUEEN かと思わされる場面もしばしばあるもんな。
この KAIPA も THE FLOWER KINGS もそうなんだけど、なんだか個々の曲がどうとかじゃなくて、全体のアンサンブルに身を任せるだけで心地良くなってしまうんだよね。Roine Stolt (g,per,vo) の伸びやかで優美なギター、Hans Lundin (kbd,vo) のカラフルで柔らかなヴィンテージ・キーボード、Jonas Reingold (b) & Morgan Agren (ds) の激テクを忍ばせた有機的ヴァイヴ・・・それらが折り重なって作り出される、希望を感じさせる暖かい音像の仄かな郷愁の独特のヌル~イ感じが、ホンマたまらんッス♪
ってゆーか、Jonas Reingold にいつの間にか毛が生えてて気持ち悪い。(笑)
(Jul. 23, 2005)
満足度 : 87%