チリ人マルチプレイヤーNasson Prudant率いるリーダー・バンドNASSONの3rd。
女声ゴシック/シンフォニック・メタルCHAOS MAGIC、正統派メロディック・メタルSINNER'S BLOODという直近の好作品における総監督的立場から裏方的なイメージが強かったNassonだったが、ここでは自身がヴォーカリストとしてフロントを張っている。（ドラムを除く全楽器もNasson自身がプレイ）
本作で聴かせるのは、タフなリフ＆リズムがメタリックな質感も与えるECLIPSEにも近いモダンなメロディアス・ハード。ややブライト強めながらソウルフルな熱量も持った自身のヴォーカルは想像以上にレベルが高く、持ち前の流麗な技巧的ギター・ワークもたっぷり。ただ、品質高くまとまった楽曲がずらりと並ぶも、どれも近年のFrontiers系の作風の枠内に収まっちゃったかのような突き抜けなさが少々もどかしくも・・・。前出の2作で見せた手腕の高さから、かなり期待し過ぎちゃったせいもあるかもなぁ。
ファミリーCaterina Nix (vo/CHAOS MAGIC)、James Robledo (vo/SINNER'S BLOOD)をはじめ、Mizuho Lin (vo/SEMBLANT)、Alessandro Del Vecchio (vo/EDGE OF FOREVER)、Mistheria (key)、Ignacio Torres (g/FAHRENHEIT, TERMINAL PROSPECT)らがゲスト参加。