Impressions

EVERON / Shells (2025)

投稿日: 2025/12/28

ドイツのネオ=プログレッシヴ・ロック・バンドEVERONの前作から約16年振り(!?)となる8thアルバム。
1993年にここ日本ではゼロ・コーポレーション(懐!)からリリースされたデビュー作『Paradoxes』での爽やかで優美なポンプ・サウンドがとても印象的だったEVERON。久々に新作が出たことを知ってチェックしてみたら、これがとてつもない進化を遂げていて驚いた。精巧に構築された穏やかなシンフォ・プログレという結成当時から本質はそのままに、プログ・メタル的に鍛えられたハードな体幹と中心人物でもあるフロントマンOliver Philipps(vo,key,g)の表現力を増した大きな成長を武器に、壮大なネオ=プログレ絵巻を感動的に展開。16年間に亘って水面下で磨き続けてきたクリエイティヴィティを余す所なく封じ込めた名作となった。
穏やかな佇まいを基本としながらも、劇的なアンサンブルとともにグッと来る旋律美が時にさざ波のように、時に激しい渦潮のように迫りくる様には、得も言えぬ高揚感を誘われっぱなし。「プログレッシヴであること」を前提とするバンド/アーティストが多い中、彼らEVERONが本作で体現する「良いメロディであること」に軸足を置いたフレンドリーな感触はとても好印象だ。
残念ながら本作のレコーディング中に創設メンバーでもあるドラマーChristian 'Moschus' Moosが急逝。録り残されたドラムトラックはMAGELLAN、TRANS-SIBERIAN ORCHESTRA、PHANTASMAなどでの活動歴を持つJason Gianniが引き継ぐ形で制作されている。また、元TRAIL OF TEARS〜現IMPERIA、ANGEL、THE ALLでOliverの奥方でもあるHelena Iren Michaelsen(vo)と、カナダの女性シンガーLeah McHenry (LEAH)による美麗な女声も随所で良いアクセントとなっている。

満足度 : 89
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