Impressions
ノルウェー産プログレッシヴ・デス/ブラック・メタル・バンドIN VAINの約6年ぶりとなる5thアルバム。
地を揺らすグロウルと狂気の絶叫が轟くデス/ブラック・メタル色を、それに相反するような軽やかとも言えるプログレッシヴ・フィーリングが明快に塗り潰してゆく様が実に心地よく、この手のプログ・デス系にありがちな「ムードが良いけど各曲が記憶に残らない」ということに陥らない印象的な作品に仕上がった。
その主な要因は、豊かに伸びるクリーン・ヴォイスと巧みなコーラスワークによる絶妙なアクセントと、創設メンバーJohnar Håland(g)とリード・ギタリストKjetil D. Pedersen(g)の熟達ギター・チームが彩るメロディックなギターリックが生む良質なフックの数々。そしてそれらを始めとして各メンバーのミュージシャンシップの高さが伝わる決して虚勢を張ることのないアダルトなプレイにも耳を奪われっぱなし。
ゲスト陣によるヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽やサックス、トロンボーン、トランペットの金管も鳴らすオシャレなアート感も、楽曲に違和感なく馴染みながら狂おしいロック感を創出。素晴らしいプログ・ロック作品となった。
満足度 : 89%