Impressions
THEATRE OF TRAGEDY / Storm (2006)
投稿日: 2006/04/20
ノルウェーのゴシック・メタル・バンド THEATRE OF TRAGEDY の4年振りの 6th アルバムは、脱退した Liv Kristine 嬢 (vo/LEAVES' EYES) の後任に Nell Sigland タン (vo/THE CREST) を迎えた転機の一枚。
デジ・ポップなライトさを推し出していた前々作 "Musique" ~前作 "Assembly" ではあえて距離を置いていたと思える「ゴシック・メタル」のフィールドに、なんと本作はいきなり再突入。初期に通じるヘヴィなメタル・エッジと前述の2作を経たことで得たクリアなモダン・エッセンスが融合したプチ・ダークな美世界は、方向性としては嬉しいことこの上ないものだ。
普段は女教師(!!)っつー Nell タンの歌声は、Liv 嬢を意識した酷似歌唱を心がけながらもやや甘めなコケティッシュ・ヴォイスが魅力的で、ヴォーカル・パート的には Liv 脱退の痛手は特に感じないかな。
ただ、全編で耳を捉えるメロディーがたっぷりと配されているんだけど、コンパクトな個々の楽曲の味わいはイマイチ薄く、聴いてて「おぉ~イイやん!?」と雰囲気に惹かれつつ、一枚聴き終わってみると実はあんまり印象に残っていないタイプ。ま、これまでの作品もどっちかっちゅーとソレ系だったから、それは特に問題ないか~。(苦笑)
(Apr. 26, 2006)
満足度 : 81%