Impressions
DEVIN TOWNSEND / Terria (2001)
投稿日: 2001/09/20
奇才 Devin Townsend の新作は、異能な故に周囲から孤立した天才少年の瞼裏に映る心象風景の Sound Collage といった風情の Progressive な音世界。
Imaginative な美麗 Artwork よろしく展開する作りに作りこまれた異世界の情景は、Death Scream に比肩する怒号を孕む Heavy なパートも見せつつも、全体に浮遊する Melancholic な美しいメロディが空気に溶け込む安堵の色彩だ。
静粛な音像であっても、しっかりと濃密な音の壁が迫ってくるような圧迫感は、まさに Devin Townsend ならではの独特の感触。ただ、本作を聴いて感じ取りたいナイーヴな憂いには、その密度と音の粒一つ一つの妙な角張りが少々ウザくもあり、本来描かれるべき情景への移入を阻害しているような気もした。
そのせいか、現在のところでは「耳を惹くパーツがそこかしこにある難解な作品」という印象かな。まぁ聴けば聴くほど印象変わるんだろうけどね、この手の Progressive Rock は。
満足度 : 82%