2013年結成のイタリア産メタル・バンドTEMPERANCEによる3rd。
美貌の女性シンガーChiara Tricaricoを大きくフィーチュアした4ピースバンドが奏でるそのサウンドは、モダンな手触りの硬質感に民族的エスニック感が柔和に絡みつく独特のスタイル。男声スクリームを織り交ぜながらアグレッシヴに攻めつつもスマートな行儀良さを見せるあたりがAMARANTHEも想起させたりするも、叙情的なヴァイオリンが響く場面で一気に東欧フォーク/トラッド系の風味が全体を支配する様が刺激的に響く。
歌にも演奏にも荒削りな部分もまだまだ少なくないが、楽曲の構成力とメロディのダイナミズムには大きな魅力を感じ取れる。