Impressions
FATES WARNING / The Spectre Within (1985)
FATES WARNING・・・なんとカッコイイバンド名なのだろう! このバンドのアルバムを聴くキッカケとなったのは、他の何でもなく、私の「ツボ」を突いてしまったそのバンド名そのものだ。
そしてその内容もバンド名に負けず劣らず素晴らしいものだった。この時点では、後に「FATES WARNINGタイプ」と冠されるほどになるそのオリジナリティは希薄だし、お手本になった先人達の影が丸見えだが、そんな事は合点承知の助で純粋にカッコイイHMだ。
ネガティブな言い方をすれば、「Bruce Dickinson の加入した QUEENSRYCHE が後期 BLACK SABBATH の未発表曲を演っている」ような音楽だが、全ての良いとこ取りで見事に内容に昇華されている。(と、ワシャ思うのヂャ!)
幾重にも折り重なるギターフレーズと、レンジの広いヴォーカル&コーラスが交錯し、非常にドラマティックな展開を見せるが(IRON MAIDEN 的)、全編に亘ってダークで宗教的な香りが支配している(BLACK SABBATH 的)。しかし必要以上には扇情しようとせず、激情を含みながらもある種淡々と進んで行く(QUEENSRYCHE 的/この傾向は現在の FATES WARNING にも受け継がれている)。
更に大作志向が強まりつつも同路線のドラマティックなHMが楽しめる次作"Awaken the Guardian"と共に、シンガーをチェンジし現在のプログレッシブ路線にシフトした後の"Parallels"も名曲が目白押しでとても好きなアルバムだ。
余談だが、FATES WARNING の他にも「こりゃカッコイイバンド名だ!」と思って、それだけで買ってしまったものがある。それは・・・ドイツの WARLOCK!(やっぱ変かなぁ!?)