Impressions
この EVEMASTER は、シンガーとコンポーザーという2人組が Jaska Raatikainen (dr/CHILDREN OF BODOM) 他、全パートのゲスト・プレイヤーを迎えて制作したフィンランドのメロディック・デス・メタル・プロジェクトで、本作は 2nd アルバム。
ツイン・ギターにシンフォニックなキーボード・ワークが絡みつく正統派パワー・メタリックなメロディック・デス・メタルは、IRON MAIDEN や NIGHTWISH の風合いも感じられる、アグレッションよりは美旋律の味わいを打ち出した落ち着きのあるもの。
が、迫力のない押し潰した濁声や奥行きのないプロダクション、そして CHILDREN OF BODOM ではそのドライヴするパワーが魅力的だった Jaska のドラミングも本作のミドル・テンポ主体の曲調ではその良さを発揮しきれていない(ってゆーかはっきり言って超モタってる)・・・と、明らかなマイナス点も耳につく。
それでも、楽曲から溢れ出る煽情力高めのメロディはなかなかのものだし、時折聴かれるクリーン・ヴォイスが生む慟哭も心地良くて、ついつい何度も聴いちゃうではあるんだけどね。
TAROT のカヴァー #9 "Wings of Darkness" では、本家の Marco Hietala が歌ってマス。
(Oct. 05, 2003)
満足度 : 74%