Impressions

ARCTIC RAIN / The One (2020)

投稿日: 2020/09/07

スウェディッシュ・ハード・ロック・バンド ARCTIC RAIN のデビュー・アルバム。

リリースに先駆けて公開されていた #2 "Lost" のあまりの名曲っぷりに期待値が最大限に高まっていたが、結論から言えばその "Lost" を超える曲が他に見当たらなかったのがやや残念。・・・とはいえ、期待が異常に高すぎただけで、80年代中盤〜90年代初頭までの「旧き良き北欧メタル」をクリアな現代的メロハー感覚で調理したかのそのスタイルは、普通にめちゃくちゃ大好物ど真ん中なタイプなのは間違いなし。

全レンジでパッション迸る表現力を発する Tobias Jonsson (vo)、稀代の名手 Johnny Öhlin (g/NATION〜DIONYSUS) の極上センスを継承したかの Magnus Berglund (g) をはじめ、メンバーそれぞれの堂に入った老獪な風貌がベテラン間違いなし感を強く発しているのに、ググっても全然ヒットしてこないので「君ら誰!? いままで一体どこに居たんだ!?」と不思議な気持ちでいっぱい。(笑) どうやら鍵盤奏者 Pete Alpenborg が Frontiers Records のいくつかの作品に楽曲を提供してて、その流れでデビューに至ったらしく、本作でもその Pete がメインソングライターとのこと。ふむふむ、曲調からしててっきりギタリスト Magnus 主導のバンドかと思ってましたよ。

冒頭で「残念」と表現したけど、“"Lost" フィーバー”がやや落ち着いた今、こうして感想を綴りながらあらためて聴いていると、アルバム全体のバラエティ感や緩急のバランスも非常に良好で、たぶん10年〜20年後も(もし生きていればw)聴いているだろう一過性ではない末永く聴ける現代北欧メタルのマスターピース的な傑作のように感じられてきたり。てことで、じっくり楽しみますかね。

満足度 : 89
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