Impressions
フィンランドのノリノリ哀愁ゴシック・メタル・バンド LULLACRY の 3rd アルバム。
・・・つっても既に(ってゆーか最初から)「ゴシック」って表現は超微妙で、そのヘヴィにドライヴするキャッチーな楽曲スタイルは、広義のロックン・ロールというのが適当かも。
前2作で歌っていた巨乳歌姫 Tanya 姐御 に代わってシンガーの座に着いた新たな巨乳歌姫は Tanja 嬢。名前も似てれば性悪そうな悪女キャラっぽいところも同系統。(S 視線がタマンナイんデス/勃)
その歌声も前任者に似た張りのある実にキュートなものなのだが、雰囲気だけではなく実は自らの歌唱をコントロールするテクニック的にも高いレベルにあるのがこの Tanja 嬢 の素晴らしいところ。
そして本作での最大の喜びは、これまでやや詰めの甘さを感じさせていたムード優先気味の楽曲が、その Tanja 嬢 の魅惑の歌唱に引っ張られるように俄然として輝きを見せ始めている点。
ヘヴィさとメタリックさを共に増した骨太ながらも切れ味の鋭さを感じさせるパワー・コードの上で踊る、よりメランコリックに進化したキャッチー極まりない哀愁メロディの数々は、聴いているとずっとそのまま聴き続けていたくなるような麻薬的な魅力アリ。
(Apr. 21, 2003)
満足度 : 87%