Impressions
CRADLE OF FILTH / Cruelty and the Beast (1998)
投稿日: 1998/05/20
町のCD屋では軒並み売りきれ(5件目でやっと買えた)、UNIONでは専用コーナーに百枚単位で平積みされているなど BONJOVI もビッツラ仰天の破格の大スターアーティスト扱いからも、本作に対する並々ならぬ世間(って言うほど広くないが・・・^_^;)の期待度が窺い知れる。前作 "Dusk Her and Embrace" があれほど凄いアルバムでライブでも実力を実証したとなれば無理もないか。
凄まじく質の高いアートワークに支えられた本作も、前作と同一の爆裂シンフォ・ゴシックホラー・ブラックという異端の血が溢れるバスタブに存分に浸ることが出来る。Dani Filth の狂気の超絶スクリームもトレブルが押さえ気味で前作より聴きやすい。(慣れか!?) そして全編を覆い尽くすあまりにもロマンティックな哀しみ具合は尋常ではなく、その慟哭にマジで泣きそうになる。
が、各曲がそれぞれドラマティックな起伏に富みすぎているため、アルバム後半では「単調」と感じてしまうのがなんとも贅沢な難点だ。
それにしても "Venus in Fear" は惜しいな。イッてくれれば大満足だったのに・・・
満足度 : 89%