Impressions
SCARLET GARDEN / Decade of Decadence (2008)
投稿日: 2008/06/20
日本が誇るネオ=クラシカル・ギタリスト Kelly Simonz (g/KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH) を擁するメロディック・デス・メタル・バンド SCARLET GARDEN の6曲入りデビューMCD。
アグレッションがブルータルに渦巻くエクストリームな色彩の中、Kelly の泣きのギター・ワークが正統へヴィ・メタルの叙情を描くそのサウンドスタイルは、UNMOORED ~ TORCHBEARER に非常に近いと思えるもの。ヴォーカル・パートの存在感がやや希薄だったり、全6曲中3曲とインスト系の割合が妙に多かったりする偏りはあるものの、全体的な印象はこれまでの日本のデス系作品の中において極めて良好な方だ。
その主因はやはり Kelly Simonz の存在だろう。持ち前の Yngwie Malmsteen 風味に加え、Michael Schenker ~ Gary Moore に通じる粘度の高い哀感を強めたエモーショナルな悶絶プレイには、何度も何度も頬を緩まされる。個人的には、場違いなほどにもっとエゴイスティックに弾きまくってくれても何ら問題ないデス。(笑)
(Jun, 11, 2008)
満足度 : 81%