Impressions
スウェーデンの先鋭エクストリーム・メトゥ DARKANE の 3rd アルバム。
ツタツタツタツタとツー・ビートで疾走するアグレッシヴなデス/スラッシュ・メタルに「ややクリーン」なメロディック・コーラス、そしてテクニカルなギター・ソロを注ぎ込むという SOILWORK と双子的な方法論はこれまで同様だが、IN FLAMES の新作 "Reroute to Remain" も手掛けたモダン・メタルの寵児 Daniel Bergstrand をプロデュースに迎えた本作は、SOILWORK, IN FLAMES が辿っている道筋から予想される通りの順当な進化を感じさせるもの。
シンガー Andreas Sydow の多彩な歌声は既に「デス」とは呼び難く、半音単位のメロディ移動がしっかりと把握できる程度の濁声は、普遍的なエクストリーム&ラウド・ミュージックの魅力をしっかりと伝えている。
Peter Wildoer の鋭く尖ったドラミングが先導するスラッシュ風味の純度の高さが、この DARKANE と SOILWORK を差別化するポイントだと思ってるんだけど、前2作では 80's ユーロ・スラッシュ(例えば DEAPAIR のような)を感じさせる風合いだったのが、モダンな進化を遂げた本作では、何故か ACID REIGN のようなハード・コア寄りのスラッシュ・メタルっぽさが増しているのが面白い。
#3 "Fatal Impact", #5 "Violence from Within" あたりは、そんな激烈なスラッシュビートとメランコリック&キャッチーなメロディック・コーラスがいい感じで融合を見せていて、今後彼らの代表曲になりそうな予感もするんだが、他の多くの曲ではそのレベルの閃きが希薄なのがチト惜しいかな。
でも、オレは Christofer Malmstrom のスムース&ウェットなネオ=クラシカル・ギターがたっぷり聴ければそれでいいや。(汗)