Impressions

SETH / Les Blessures de L'Ame (1998)

投稿日: 2001/10/20

フレンチ・シンフォニック・メロディック・ブラック・メタル・バンド SETH のデビュー・フルである本作は、1998 年の作品。
先だって 2nd アルバム "The Excellence" を聴いた時には、及第点のシンフォ・メロディック・ブラックとの認識を得ながらも、その抑揚の希薄さにそれきりになっていたが、各所で評判の良いこの 1st を聴くと、この SETH が「及第点」では収まりきらない器であることが良く判る。
薄っぺらげなチープな音質だけはどうしようもないが、壮麗なシンセのヴェールに包まれながら邪悪さをぶちまける壮絶ブラストはブラック・メタルの醍醐味に満ちているし、"Hymne Aux Vampires (Acte 1)", "Les silences d'outre-tombe" で聴ける振幅の大きなブラック・メロディの即効性も充分、そしてアコギ等による悶々とした宗教的耽美さの封じ込め方の巧さも際立っていて、あとはひしゃげたデス・ヴォイスの弱々しさと楽曲のもう一歩踏み込んだ練り込みだなっつー感じ。(ってけっこう大変だが/汗)
早く 3rd 出ねーかな。。。

満足度 : 77
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