Impressions
名盤との呼び声高い初期3作品からの名曲群を現メンバーでリレコーディングした企画盤。
・・・いやはや恐れいりました。原曲それぞれがキャラのしっかり立った逸品揃いで思い入れも強いので「今更それを変える必要なんてあんのッ!?」なーんて思ってたけど、それらと近年の AMORPHIS らしい「“微ヲシャレ”なサイケデリック・グルーヴ」との親和性は意外にも非常に良好! 新たに施されたアレンジの妙が聴き古された曲の連続を“準新作”として新鮮に楽しませてくれる快作ですわ。
再構築のキーはやはり、Tomi Joutsen (vo) と Santeri Kallio (key) という後に加入して今のバンドを強固に支える両名だろう。デス・メタル色と民族的要素が深部で対峙しながら濃く繋がり合っていた当時の楽曲を、逞しい表現力をフィルターとしてオリジナルに負けずとも劣らぬ魅力を放つ“今の AMORPHIS の曲”として生まれ変わらせたそのセンスと手腕には敬服するのみ。こうして「今の絵筆で描き直した昔の曲」を聴くと、今の曲もそれぞれを構成する要素のバランスにこそ変化はあれど、本質としては当時と全く変わっていないんだなぁ…と改めて気付かされることも興味深い。
しかし・・・ジャケがなぜ「ジャンピング巨大鮭」なのかは全く以て謎だ。(笑)
満足度 : 88%