Impressions

NIKOLO KOTZEV / Nikolo Kotzev's Nostradamus (2001)

投稿日: 2001/04/20

フィンランド領オーランドに居を構えるブルガリア出身のネオ=クラシカル系ギタリスト Nikolo Kotzev によって書き上げられた、史実を織り込みながらファンタジックに綴られた全 100 分に及ぶこのノストラダムス物語は、メタル史に残るべき渾身の力作。

この壮大なロック・オペラを構成する楽曲群は、シンフォニック&エピックに進化した DEEP PURPLE and RAINBOW 的と言えようもので、様式派ブリティッシュ・ハード・ロックのスリルと泣きを、クラシカルなシンフォニーの格調で包み込んだ実に威風堂々たるもので、各楽曲を一曲ずつ取り出しても充分に楽しめる。もし DEEP PURPLE が初期のアート・ロック風味の大作主義を貫き通していたらこんな感じなのかな。

とにかくキャストとして起用されたシンガー軍団の顔ぶれが凄い。Glenn Hughes, Joe Lynn Turner, Göran Edman, Doogie White そして今をときめく Jørn LandeRinnie James Dio の穴を見事に埋める芝居がかった熱唱が見事!!)と、「ブルージーかつソウルフルな味わいを基本としつつ正統メタル歌唱をもその範疇に持ち合わせるタイプ」では世界的にもトップクラスのシンガーが集結。正直いささかヴァラエティに欠ける印象を受ける人選ではあるが、結果的に本作で聴けるそれぞれの鳥肌必至の恐るべきパフォーマンスの前には、そんな文句は吹っ飛んでしまうわ。
うーむ、いいね。やっぱオレってば大作ずきなんだな・・・と再確認。(笑)

満足度 : 90
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