Impressions

LABYRINTH / No Limits (1998)

投稿日: 1998/05/20

RHAPSODY のシンガー Fabio Lione がかつて在籍していたイタリアのプログレッシブ・メタル。(本作では彼は Joe Terry と名乗っている) あれだけ RHAPSODY に心酔しながらも、本作については恥ずかしながら未聴だったが、なんと中古店で牛丼よりも安く売られているのを発見、ついに購入した。
そのシンガー Joe Terry に関して言えば、そのハイトーンは既に RHAPSODY で実証済みのように非常に安心して聴いていられる。そのうえ彼の存在を抜きにしてもこの LABYRINTH から飛び出してくるプログレッシブ・メタルは非常に魅力的だ。
しっかりとした叙情的なメロディとクラシカルなギターワーク、そして全編にふりかけられた未来的で冷ややかなキーボードが醸し出す独自のリリカルな叙情風味は、捨て難い味がある。たまに自らの先進性に溺れてしまったかの限界を超えたテクノアレンジが顔を出すのはご愛敬・・・
残念ながらこの魅力的なアルバムも「イタリアもの」のご多分に漏れず、やはりプロダクションはイマイチだ(といってもギリギリOKではあるが)。イタリアのバンドを聴くたび、RHAPSODY が如何に「奇跡」かを思い知らされる。あのクオリティは偏に Sascha Paeth のセンスの賜物だったのね。

満足度 : 81
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