Impressions
スウェディッシュ馬鹿メタル(褒めてマス/笑)バンド WIZARD の 5th アルバム。
Piet Sielck をプロデューサーに迎え、北欧神話における戦いの神そして万物の父であるオーディンを題材としたコンセプト・アルバムに仕上げた本作も、「Kill!」とか「Hail!」叫びどころ満載の、初期 BRIND GUARDIAN の闇雲な疾走感に MANOWAR の雄々しさを備えたトゥルー・メトゥど真中。
シンガー Sven D'Anna が広いレンジに亘って堂々としたふくよかな歌唱(程よい甘さも◎)を響かせるガシャガシャと疾走する勇壮な漢メタルは、否応にもシンガロングを誘うキャッチーなメロディと豊かなギター・ハーモニーが前作比で大幅に増加。
それによって楽曲のフックもイイ感じに増えて聴きやすくなったと同時に、馬鹿馬鹿しさ(苦笑)は少々減少気味で、逆にジャーマン系メタルの明快な安っぽさがいい意味でも悪い意味でも上昇したような。
とはいえ、オープニングの #1 "The Prophecy" の冒頭、熱き疾走に先立っての「♪Where is Iduna」っつーあまりにも雄々し過ぎるコーラスからググッと惹き込まれる熱さ満点のサウンドには、メタル魂の敏感な部分をついつい刺激されてまうわ。
ま、味わいの濃さに比べてそのサウンド自体の素性は実はシンプルなので、濃厚な食事に慣れちゃった My 感覚器官が「飽きちゃった宣言」を発するのも早そうな気はするんだけど・・・。(汗)
(Apr. 06, 2003)
満足度 : 81%