Impressions
PAIN OF SALVATION / Scarsick (2007)
投稿日: 2007/02/20
スウェーデンのプログレッシヴ・メタル・バンド PAIN OF SALVATION の6thアルバム。
奇才 Daniel Gildenlow (vo,g) の常人離れした脳回路によって神経質な繊細さで組み上げられた楽曲は、今回も独創的なプログレッシヴ・フィールが炸裂。・・・してはいるんだけど、ラップ、カントリー、ディスコ、スクリーモ・・・といったコンサバ・メタラーをあざ笑うかのようなボーダレスなアレンジの存在自体はアリっちゃあアリだとして、それらのパートで“既存ジャンルの最大公約数的な風合い”が強く滲んだ結果、今回はこれまでの PAIN OF SALVATION の最大の持ち味でもあった「誰にも似ていない度」が激減してる気が。
その他、アーティスティックな叙情パートに妙なデジャヴ感を感じてみたり、心地よい難解さを産んでいた変幻自在の知的なスリルが希薄だったり・・・と、デビュー作から一貫した PAIN OF SALVATION らしさと言えてた部分がイマイチ弱い感じなんだよなぁ、残念ながら。
ま、これが待ちに待った "The Perfect Element, Part II" ってことなので、引き続きもうチョイ献身的に(苦笑)聴き込んではみますがね。
(Feb, 10, 2007)
満足度 : 75%