Impressions
DIMMU BORGIR / Spiritual Black Dimensions (1999)
投稿日: 1999/03/20
北欧ブラックの帝王 DIMMU BORGIR の新作は、紛れもなくシンフォニック・ブラックの頂点に立つに相応しい、期待に違わぬハイ=クオリティなアルバムだ。
アグレッシヴ&ブルータルに激走する安定したブラストビートの爽快さと、その激情を柔和に包み込むゴージャス&メロウなストリングスサウンドの見事なアンサンブルと、BORKNAGAR のシンガー Simen Hestnas が歌う印象的な普通声パート(スッゲー BORKNAGAR っぽい!/苦笑)の大幅導入も奏功し、暴力的ながらも美しき悲哀に満ちたドラマティックな展開がこころゆくまで堪能できる。
自信と迫力に満ちたシンガー Shagrath のデス・ヴォイスには表現力/説得力というレベルまで語りたくなってしまうし、ギタリスト Astennu が織り成す泣きのネオ=クラシカル・フレーズには思わず胸をグッと締め付けられてしまうようだ。とにかく、前作と比較して「泣き度」が半端じゃなくアップしているのが C.O.P. 的には文句なく高ポイント。(笑)
ただし、"Dreamside Dominions", "The Insight and the Catharsis" といった傑出した曲はあるものの、個々の楽曲として見た時にその素晴らしい雰囲気ほどには各曲それぞれのキャラが立っていないように感じた。でもこーゆー音楽はそーゆーもんかもね。ついつい何度も繰り返し聴いてはイイナー!って感動するしね。(99/03/31)
満足度 : 87%