Impressions

SOILWORK / Stabbing the Drama (2005)

投稿日: 2005/02/20

今やスウェーデンを代表するエクストリーム・メタル・バンドにまで成長した感のある SOILWORK の 6th アルバム。

怒号を乗せた切れ味鋭いスマートなアグレッションから一転してメロディックなエモ・コーラスへと広がる、どこを切っても超 SOILWORK タイプ総本家なスタイルは従来どおり。

ヘヴィなパートはよりソリッドになり、コーラス・パートのエモさを演出する Björn "Speed" Strid (vo) の歌唱にはもう一段上の歌心が加わり、Sven karlsson (key) によるデジ装飾はさらにクリアなモダン・センスを輝かせて浮遊してる・・・と感じるように、彼ら独特の質感のクオリティは確実に上昇してる印象ではあるんだけど・・・なぁーんか曲が一気につまんなくなっちゃった?

上記のような表面的な成長を感じさせつつも見事なまでに先の読める展開が連続する楽曲群は、まるで恐れることなく自らの領域を広げていった "Natural Born Chaos" に至るまでの時期のワクワクするような冒険心を封印して、自らの“型”に固執したかのよう。

何度集中して聴いても、結局耳に残るのは、前のめりなリズムの跳ねが気持ちいいライヴ向きチューン #3 "Weapon of Vanity"、当サイト的に昨年度のベスト・ドラマーとした超人助っ人ドラマー Dirk Verbeuren の凄まじいケイオス・ブラストが渦巻くブルータルな #10 "Blind Eye Halo"、そして本編ラストを飾る地に足のついたエモーショナル・チューン #12 "Wherever Thorns May Grow" くらいで、他はどうも右から左へと通り過ぎて行ってしまう・・・というのが至極残念だ。

そしてこれは毎回書いてるけど、資質的には至上の悶絶感を生み出せるハズの Peter Witchers (g) & Ola Frenning (g) によるテクニカル・ギター・ワークが、作を重ねる毎にどんどん減少していく姿を指を咥えて見ているだけってのも、なんとも寂しいもんだよねぇ。。。

 (Feb. 23, 2005)

満足度 : 68
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