Impressions
スウェディッシュ・ヴァイキング・パワー・メタル・バンド FALCONER の 3rd アルバム。
その独特の朴訥声がこの FALCONER の大きな特長にもなっていたシンガー Mathias Blad が脱退し、その後任に Kristoffer Gobel なる男を迎えての新作だが、その Kristoffer の歌唱がいかにも欧州正統メタル的なクセのないモノであるのと前2作以上に疾走をフィーチュアした躍動感の増大が、聴き易さを一気に増進させた印象だ。
それでも、フォーキーな民謡風味をベースとした勇壮なトラッド・メタルの発散する哀愁は、これまで同様に魅力的。アクが減った分、特に静の部分のメロディの愁いがより表面に浮き出てきたような気もするしね。
アコースティックの泣きから高揚する疾走まで全部入ったドラマティックな #8 "The Sceptre of Deception" が、目下のところ一番のお気に入り。そこからラストの小曲 #10 "Child of Innocence" までの悶々とした雰囲気も好きだなぁ~。
ま、相変わらず奥行きのないギター・アレンジがせっかくの悶絶フレーズを生かし切っていない・・・って、ギター超重視派なオレ的にはちょいとストレスを感じるサウンドではあるんだけどね。Andy LaRocque、やっぱプロデューサとしてはイマイチなんだよなー。(汗)
(Oct. 21, 2003)
満足度 : 84%