Impressions
イタリアン耽美デス・メタル・バンド NOVEMBRE が、'95年リリースの 1st アルバム "Wish I Could Dream It Again" を現在のメンバー&環境で再レコーディングした企画盤。
普段は企画盤ってイマイチ食指が伸びないんだけど、この NOVEMBRE が好きバンドでそのうえ今回のベースとなった 1st アルバムが一部では最高傑作と言われていながら実は未聴だったってことでチャレンジしてみたら、これがナカナカ悪くない。(^^)
濁声とクリーン・ヴォイスが交錯する、清閑に響くアコースティック・パートを織り交ぜた不条理系プログレ・デスが暗黒美に輝く様は、比較対象に OPETH を持ち出すのが順当な風合いで、OPETH 好きなオレとしてはニヤニヤしながら楽しめた。当然、全ての面で本家を超えてはいないけどね。(汗)
プレイ面でも非常に聴き所が多く、充実の手数足数が高揚を誘うスーパー・ドラマー Giuseppe Orlando、随所でフックを形成するフレットレス・ベースを響かせるゲスト参加の Fabio Fraschini らのナイス・プレイが運んでくる心地良い円熟味が、耽美なる内省世界に耽溺する上質な時間の提供に大きく寄与している感じ。
名作 "Classica" でネオ=クラシカルな超絶ギターソロを披露しながら、現時点での最新レギュラー・アルバム "Novembrine Waltz" には残念ながら不参加だったギタリスト Massimiliano Pagliuso が見事に復帰して再び素晴らしいギタープレイを聴かせてくれているのも嬉しい。
次の新規スタジオ・アルバムも、早く聴きたいな。いつ頃だ?
(Apr. 16, 2003)
満足度 : 82%