Impressions
ドイツ=「カチッ」としている・・・という先入観かもしれんが、このスペインの新星 AVALANCH を含め、最近本国ドイツ以外の欧州諸国から出現する頻度が高くなっている「所謂初期 HELLOWEEN 的ジャーマンサウンド」を標榜するバンドに共通して見出す事のできる、なんだか「ヌメッ」とした感触が堪らなく心地よい。
この AVALANCH の魅力は、扇情力のあるギターのドラマティックなフレージングとキーボードのシンフォニックで派手なアレンジのコンビネーションによる「グハハハ!」と思わず笑ってしまうような即効性のあるクサメロが満載の楽曲だ。何度も聴くと驚くほどにテクニカル且つ緻密な構成に気づいて、そのアレンジ能力の高さに改めてビビってしまいました。
また、主要曲の合間の適所に配置された小曲の叙情具合もツボを得ていて嬉しい限り。
反面、シンガーの歌声は英語圏外である弱点を見事に曝け出していて正直いってショボイが、「このへなちょこめ!」と一言で切り捨ててしまうには惜しい味を出していて、「この声がクサさの演出に一役買っているんだ!」と充分に好意的に受け取れるレベルではあるのでご安心を。っていうかちゃんと唄ってますよ。私なんか、もうこの声じゃないと満足できないもの。
うーん、やっぱい~なあ、クサクサは。(笑)
満足度 : 86%