Impressions
SWALLOW THE SUN / Hope (2007)
投稿日: 2007/02/20
フィンランドのメロディック・デス/ドゥーム・メタル・バンド SWALLOW THE SUN の3rdアルバム。
MY DYING BRIDE~KATATONIA の系譜にあるフューネラルな沈痛ドゥーム/ゴシックの骨格を持ちつつ、その漆黒の絶望感を包み込む煌びやかな空気の粒子の壮麗極まりないシンフォニックなブラウン運動が DRACONIAN の名を思い起こさせるようなスタイル。
イントロの「神の八分の七拍子」の炸裂だけで早くも失神寸前の神のタイトル・トラック #1 "Hope" からラストの #9 "These Low Lands" (TIMO RAUTIAINEN & TRIO NISKALAUKAUS のカヴァー) まで、限られた手法の中でのそれぞれの楽曲の見事なキャラ立ち具合も驚異的で、遅く&重く&暗くも美しい哀しさに満ちた各曲が発散しまくる狂おしいまでに煽情的なエモーションに翻弄されるカタルシスには、筆舌に尽くし難き感極まり方を誘われてしまう。
煉獄を震わす怨念グロウルと慈愛を含んだ優しきノーマル・ヴォイスを巧みにスイッチさせる Mikko Kotamaki (vo/ALGHAZANTH, EMPYREAN BANE) や何気にテクニカルな小技を忍ばせる名ドラマー Pasi Pasanen をはじめとする各メンバーの熟達したプレイから、ダイナミズム/グルーヴがしっかりと伝わってくる「ロックな心地好さ」も素ン晴らしい。Awesome !!
(Feb, 14, 2007)
満足度 : 97%